コロナが広がったことによって、働き方や休日の過ごし方、人とのつきあい方に、少なからず変化があったように思います。ひたすらに成長を目指す経済に合わせるうちに、人の暮らしにはいろいろ無理がでていたことは、もう皆がわかっていたこと。でも無理を続けることを止められない私たちに対して、人の力を超える存在が、「もういい加減にしなさい」と強制ストップをかけたのではないでしょうか。
これまでのやり方をサーキットブレーカーのように遮断され、新しい方法を見つけなければならないという時代。もちろん戸惑いはありますが、こうした変化は良いことだと思っています。皆で掲げた目標に、一時的な負荷を承知で、結局は突き進みつづける生き方が、もう古いものとされている。そして、飾らず、無理のない、自然な自分の生き方は何だろうということに向き合い、周囲の人や環境に配慮しながら続けていける生き方が求められている。そう感じています。
と、大きなことを書きましたが、私の日々の生活にどんな変化が起きているかというと…。小さいというか、月並みというか。それでも、そうした小さい変化のつみ重ねが、考え方や生き方の幅を広げていくことになるかもしれないので、私の生活の中で見直したことを紹介しておきますね。まずは、3つほど。
ビールではなく炭酸水
もともとビールが好きで、毎日飲んでいたのですが、いつからか、健康診断で特定の数値が引っかかるようになりました。「要観察」と指摘された項目の説明をよく読むと、どうやらアルコールで肝機能が弱っているとのこと。飲んでいる量はむしろ減っているのに…と思いましたが、おそらくは年齢。切ない気持ちになりましたが、数年続いている傾向なので、何とかしようと思っているときに見つけたのが、ドラッグストアで売っている炭酸水。そう、ただの炭酸水(1.5リットル)。よく冷やして飲むと、強い炭酸がビールのようなのどごしを与えてくれ、爽快。あれ、何だか簡単に満足している自分…でも、おいしい、これはいい。アルコールフリーだし、ビールよりずいぶん安いし、のどごしも爽快でスッキリするし。体も軽くなってきた気がしています。
車をボイコット
そもそもあまり車の運転が好きでなく、誰か運転してくれる人がいれば、自分の車もよろこんで運転してもらう私。早く着かないかなと思いながら、ぼーっと外を眺めていたり、犬のように風に吹かれていたり、音楽を聴いていたりするのが好きです。それでも地方生活なので、遠くに行くときにはどうしても車が必要。今のところ、車を手放すことは考えていませんが、車を持っているだけで駐車場とか、ガソリンとか、車検とか、冬タイヤとか、夏タイヤとか…維持にかかる固定費はしっかりととられていく。これってなんだか自由じゃないなと感じており…現在、マイカーをボイコットしています。生活圏を歩いて済ませられる範囲に限定し、よっぽどのことがない限り、車には乗らない。出かけたくなったら、ドライブではなく、少し遠くの公園や山、川、隣の町まで歩いて散歩してみる。車には、まだ言わないでいてほしいのだけれど…まったく不自由していません。川ぞいの草花見つけてゆっくり歩いたり、爽やかな風を感じたり、木陰を見つけて立ち止まったり。歩くということは、渋滞もなく、自分のペースで進むことができ、とても自由で気楽で、ストレスフリーな移動手段だなと思うようになり。そして歩くことで、ほどよく疲れ、心地よく眠れるようになっており。車はなくてもいいかなと思い始め…もしその日が来たら、車にどう伝えたらいいのでしょう。
買いものは週1回
以前は仕事帰りにスーパーに立ち寄って、その日に食べる食材なり、惣菜なりを毎日買ってくる生活をしていました。こまめに買った方が、無駄なく新鮮だろうと考えていたのですが、あるときふとめんどくさくなり、毎週土曜日に一回、一週間分の食材をまとめて買い、まとめて料理し、冷凍・冷蔵して保管するようになりました。休日にゆっくり買いものすることで気分転換になるし、音楽を聴きながら時間をとって料理することで心休まるし、結果として食費もずいぶん下がりました。特に節約しているわけではないのに、です。毎日買いものをしていると、「ついでにこれも」といろいろ買っていたようで、まとめ買いにすると、「ついで買い」の機会が減ったようです。
三つとも小さな変化ですが、自分のやり方を少し変えた先に、新しい感じ方、新鮮さや自由さがあります。外から刺激を求めることもなく、他の人に期待したり依存したりすることもなく、マイペースに小さな充実感をつみあげていける変化。おすすめです。ほかにもありそう。よろしければ、教えてください。