しばらく雨が降らず、気温も高く乾燥した日が続いていた。生活するにはとても気持ちがいいのだけれど、気になるのは畑のじゃがいも。一昨年の7月も、同じように雨がほとんど降らない日が続き、専業農家は干魃を理由として補償を申請していたのを覚えている。だから少し心配になって、畑にやってきた。こちらの心配をよそに、じゃがいもはしっかり花を咲かせていた。メークインの花は綺麗な紫色。土はパサパサに乾いているのに、一体どこから養分を得ているのか。本当にたくましいものだ。
今年は肥料を与えていないせいか、全体的に葉の大きさが小さく、緑の色も淡い気がする。それでも花は鮮やかで、茎も根もしっかりしていた。雨が降っていないことで、かえって雑草もあまり生えていない。あと一月もすれば花は散り、葉も茎も枯れ、収穫期を迎えることになる。形は歪ながら、例年味も量も申し分ない。今年もたくさん獲れるだろうか。じゃがいもには申し訳ないが、基本的に収穫まで水やりは一切しない。水筒の水で喉を潤し、安心して畑を後にした。