あんこが好きで、小さい頃から、お祭りの夜店では、よくたい焼きや今川焼きを親にせがんで買ってもらっていた。ところで、最近友人との会話の中で、この「今川焼き」という単語が、うまく伝わらなかった。仕方がないから「ほら、あんこが中に入っていて、よく屋台とかで売っていて、たい焼きみたいな衣に包んである丸いやつだよ」と詳しく説明したら、それは「おやき」だという。
おやきと言ったら、中に入っているのは野沢菜で、よく長野県で食べられているものでしょう。お菓子というより、ご飯というような印象の。と返したら、逆に今川焼きなんて初めて聞いたという。それでも、中身について時間をかけて話せば話すほど、自分の言う「今川焼き」と相手の言う「おやき」は同じものだということに、疑いはなくなってきた。
気になって今川焼きについて調べてみた。そうしたら、「おやき」どころじゃない。他にも数えきれないくらいの呼び方があるようだ。「大判焼き」はわかるけど、「回転焼き」や「二重焼き」も同じものを指すらしい。「どてきん」とか「ちゃっぽろ焼き」なんて聞いたこともないし、「がめこもぢ」なんて、なんで「ぢ」なのか。どうして「ロンドン焼き」になったのか。そもそもあんこが入っているのになぜロンドンなのか。
(子どもから大人まで大人気!ニチレイの『今川焼き』より引用)
ニチレイフーズのサイトによると、一応「今川焼き」が一般的な呼び方とされていて、そのほかの呼び方として、1位が「大判焼き」、2位が「回転焼き」、3位が「おやき」とのことだった。「おやき」もそれなりに認知されているというわけだ(上から目線)。何はともあれ、同じものだということはわかった。日本も広い。こういうふうに同じものにいろんな呼び方があるってこと、他にもいろいろあるんだろうな。