やらなくてもいいことを探す
要らないものやしばらく使っていないものを探すの習慣のようになってしまい、見つけたものを処分しつづけてきた。その結果、もう部屋には余分なものが残っていない。そこで、最近はやらくなくてもいいことを探している。ものが減って感じたことは、ものの管理に必要な手間が省け、時間に余裕が生まれたということ。同じように、やらなくてもいいことをやめてしまえば、そこにかけていた無駄な時間を取り戻すことができるはず、という目論見だ。やめたことをいくつか紹介してみたい。
柔軟剤をやめる
ひとつめは、洗濯するときに柔軟剤を使うこと。洗濯するときには柔軟剤を入れるものという思い込みで使い続けてきたけれど、うっかり切らしてしまったときには柔軟剤なしで洗濯してきた。けれども、仕上がりにどのような違いがあるのか、正直あまりよくわかっていない。確かに柔軟剤を入れたほうが、若干柔らかくなっているような気もするし、香りもいいような気もするけれど、そんなもの別になくても困らない。少ない量をこまめに洗濯するのが好きなので、むしろ洗濯機を回す度に洗濯洗剤と柔軟剤を入れる手間を省けた方がいいのではないか、と考えるようになった。やってみると、実際そのとおり。柔軟剤を買う必要もなって家計にも優しいし、無意味にかけていた手間を捨てて、洗濯をよりシンプルにでき、爽快な気持ちになる。
ポットの蓋をやめる
ふたつめは、ポットの蓋。家ではよく麦茶を飲む。ティーバックを1リットルのステンレスのポットに入れて、水出しにするのだけれど、たくさん飲むので、何度もポットを洗ったり、ティーバックを入れ替えたり、水を注ぎかえたりする。その際、ポットの蓋をくる回して外すのが面倒くさいので、やめてしまった。せっかくお茶を作っても、蓋をしなければ冷たいものも温かいものもぬるくなってしまうと思うかもしれない。そのとおり。もともと胃腸が丈夫な方ではないので、どちらかというと冷たいものも熱いものもあまり好まない。どうしても冷たいものや熱いものを飲みたければ、新しく淹れなおせばいいだけのこと。とはいえ、ステンレス製のポットなので、比較的保温性が良くあまり温度の変化は気にならない。デカンターのような使い方だけれど、開放感があって気に入っている。
こだわりや惰性をやめる
みっつめは、同じメーカーの商品にこだわること。こだわりというより、惰性で同じ商品を購入しつづけることをやめたということ。ネット通販で食材を購入していると、値引きされる商品が毎日少しずつ変わっていることに気づく。コーヒー豆を買おうとして商品を比べてみると、大体はプライベートブランドのものが最安値なんだけれども、先週はA社のものが値引きされて最安値になっていた。でも、今日見てみたら、B社のものが最安値になっていた、ということがある。その時々でいちばん財布に優しい選択をするという意味でも、いろんな商品を試して品質を比較するという意味でも、最安値の商品を試し続けるということは必要な行動だと思う。惰性で同じメーカーの商品を購入しつづけるのではなく、さっと類似商品の価格と比べてみて、品質にそれほど差がなさそうであれば、すぐに乗り換えるようにしている。賢い消費者に近づいているという気になれて、ちょっとした満足感がある。
同じ場所で寝るのをやめる
よっつめは、同じ場所で寝ること。これまでベッドで寝てきたのだけど、ベッドは簡単に動かすことができないので、寝るときも起きるときも見える景色が同じだった。ものを減らしつづけて家の中にスペースが生まれたことで、押し入れにしまっていた布団をひっぱり出してきて、毎日少しでも涼しい場所を探しながら寝ている。枕の場所も毎日違うので、朝起きるといつもと違う景色が見える。毎日少しずつ寝る場所が変わっていくというのは、キャンプをしているみたいで新鮮だし、床に寝ているのという開放感がある。今のところベッドを処分することは考えていないけれど、ずいぶん場所をとる家具だなというふうに感じるようになった。布団なら、畳んで片付けてしまえばいいわけだから。ベッドとしては、身の危険を感じているかもしれないが…。
時間を取り戻す
ものを減らすことも、することを減らすことも、時間を取り戻したり、生活に余裕を生み出すということにつながっていくように思う。日々の生活の中で、やめられること、変えられることは、他にもまだたくさんありそうなので、少しずつ探していこうと思う。あまり極端にならないように気をつけつつ。